DRAGON LOVER 3

木村蜜実  2009-08-20投稿
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僕とライアンは周りを見渡す。

「エリン!お前…。」

そう叫ぶと僕の目の前に立っている…。

「ハーン…。久しぶりね。ライアンもいるなんてね…。ふふっ…。」

僕の顔に手を当て微笑んだ…。

僕は動けなかった…。

「ムダに魔力を使うなよ。早くやめろ!」

ライアンはエリンの肩を強く押す。

「ライアン。よせ…。」

僕はライアンの腕を引っ張る。

「ハーン…。会いたかった。」

(俺は会いたくなかった…。)

「ハーンはあたしが怒っていると思ってるのね…。あたしは、怒ってなんかないわ…。」

(???)

「おい…何の話しだよ…ハーン…。」

「怒ってないって…。」

僕は悪寒が走った。

こいつは危険だ…。

そう察した。

どうするか…。やるか…。

そう考えているうちに、ライアンは氷結のヤリを出した。

「お前…なんか企んでるな…。」

エリンの喉元にヤリを突き付ける。

「ライアン、やめとけ。」

僕はヤリに手を伸ばす。

「企んでる…?何も企んでなんてないわ…。あたしはハーンに会いたかっただけよ…。」

ライアンはヤリを下げ

「ハーンに何かしたら、お前を消すからな…。」

そう言ってヤリをしまう。

ライアンも気づいたんだ…。エリンの魔力の大きさを…。

龍族の強さを…。

「エリン、頼むから、取りあえず元に戻せ。俺を消したきゃ消せ…。」

「だから、怒ってないって言ってるじゃない。あたしは…あなたが好きなのよ…ハーン…。だから、アメリカを辞めて日本を修業の地にしたんじゃない…。」

(????)

ますますわからない…。

「なんだそれ…。俺にそんな事言ってどうすんだよ…。」

しかめっつらをしてエリンを見た。

エリンは目を丸くして僕を見た…そして段々龍の目に変わり……。

「馬っ鹿じゃないのっ!!」

と叫び、龍族の波動を腹に一撃…。

しかもライアンまで…。


そして再び時間が戻る。

エリンの姿は見えない…。

「げほっ…何なんだよ…。あいつは…。」

「わかんね…。しかし痛ぇな…。龍族ってこんなつえぇのか…。」

倒れこむ僕達の周りには人だかり…。

(エリンのばかやろ…。)

そう思いながら、僕達はフラフラと家に帰る…。

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