ときめき 7
「何が有ったの?ワタシ、何か悪いことをした?ねえヒトミ」
スージーが心配そうに言うと、ひとみも首をかしげながら言った。
「私にも分かんない!あんな隆を見たの、初めてだよ」
5人は、口々にそう言いながら、又海へ入って行った。
隆は今まで、クラスの女子を“異性”として、見たことが無かった。
クラスのほとんどが、幼稚園からの友達で、男女の違いを、意識したことが無いのである。
ところが、クラスメイトより、一回り体の大きい“スージー”が転校して来てから、雰囲気が変わった。
誰よりも背が高く、足が長い。
隆たちより2・3才上の“中学生です”と言っても、誰も疑わない感じだった。
それでも、幼馴染みのひと親しくなり、自然に、隆も一緒に遊ぶようになっていた。
今日も、その延長ではしゃいでいたのだ。
ところが、スラリとした体に“ピタリ”と貼り付いた、青い花柄の水着姿は、同級生とは思えず、年上の女性に見えた。