『ペンドラゴン』
人間界での神話で有名。
魔界で少し習った気がする…。
「ペンドラゴンは龍族の中でもスペシャルエリートで、王も倒すほどの魔力があるの。魔界での神の使いでもあるそのペンドラゴンが何千年に1度、生まれるんだけど、王はペンドラゴンが生まれるのを恐れ、龍族の子供を消していった…。龍族にとっては残酷だった…。」
「ペンドラゴンが生まれたのは、反乱を起こす前か…?」
「王はそう思っていたみたい…。でも、消された子供はみんなノーマルな龍だったの…。」
「王はそれを知っているのか…?」
「多分知らない…。」
エリンは泣きながら話をする。
僕の手をきつく握りしめて…。
「反乱を起こした龍族はほとんどが消されたわ…。残ったのは、あたしとシヴァお祖母様だけ…。」
「親は…?」
「あたしを逃がす為に消えたわ…。」
「でもよ、反乱の後にライアンの親は龍族に消されたんだぞ」
「あれは龍族じゃないわ…。王族がやったのよ…。ライアンの親は龍族の反乱の理由を知っていた…だから、王族に…。」
なんてこった…。
そうとも知らず、龍族を避けていた自分が情けない…。
「今ある、龍族の村は王族の下級たちがいるの…。あたしとシヴァお祖母様は、死神様の所で暮らしているの…。」
「じゃあ…、もうペンドラゴンが生まれる事もなく、龍族も途絶えるのか…?」
エリンは少し黙って…。
また涙を流した。
「ハーン…。ペンドラゴンには特別な印が身体にあるの…。王も知らない特別な…。」
そう言って、エリンは僕に背中を見せた。
「よく見て…。」
エリンは魔力を高める…。
背中に黄金の龍が浮かび上がる…。
「金の…龍…。」
もしかして…。
「ハーン…あたしがペンドラゴンなの…。まだ真のペンドラゴンではないけど…。」
エリンが…………。