ペンドラゴンは生まれていた…。
その正体は…
エリン・ギルバード…
「小さい頃にハーンが『禁断の魔力』を使ったでしょ?普通の龍なら消えてたのよ…。ケルベロスの力はハーンが思ってる以上って事ね。あと、真のペンドラゴンになるには、何か必要らしいんだけど、時期が来たらお祖母様が教えてくれるみたい…。」
自分が恐ろしくなった…。
確かに昔聞いた事がある…。
『Sクラスのケルベロス』
ケルベロスとは別の族性が混じり、特殊な能力を持って生まれる。
僕はその『Sクラス』
小さい頃、親にそう告げられた…。
ライアンも『Sクラスのペガサス』。特殊な能力を持って生まれた。
僕が考え込むと、エリンは顔を覗きこんできた。
「あたしの事嫌いになった…?」
「きらいじゃない…好きだ…。」
素直に出た言葉…。
僕はエリンが好き…。
ギュッと抱きしめて
「俺が必ず守る…。今まで辛かったんだろ…。俺、エリンより力ないけど、ずっと側で守るから…。」
初めてそう思った。
王に裏切られた龍族…だからエリンは1人になる事、裏切られる事がイヤなんだと感じた。
エリンがペンドラゴンだとゆう事を知ったら、王が絶対消しにくるだろう…。
そうなったら、僕はどうなろうとエリンを守ろうと思った。
僕はエリンの手を引き、
「さぁ、家へ帰ろう…」
と微笑んだ。
「うん!」
エリンも微笑んで僕等は家へと歩いていく…。
「あっ!」
「なんだよ…いきなり声出すなよ!」
「ライアン、奈々ちゃんに会ったかな…?」
心配そうに僕を見る。
「大丈夫だろ…会ってるよ、きっと…。」
エリンが心配そうにするから、僕まで不安になる…。
「心配だから………。」
グイっと僕の袖を引っ張り、おねだりの顔をする。
(ワープしろってか?!)
「わかったよ…今回だけだからな…。」
「やった〜♪」
(喜ぶことか???)
ワープは僕だけしかできない。エリンは自分の持っていない魔力に興味津々…。
あっとゆうまに、僕の家の前へ…。
「やっぱ楽し〜♪」
浮かれるエリンに僕はしょうがねぇな…と笑う。
「よし!ライアンのお家にピンポンしよう♪」