吉田「おい?誰なんだよ?」
?「・・・」
当然返事はない。近づいてくる。
山里「早くでよーぜ?」
堺「馬鹿?出たらヤベーだろ」
山里「ここにいても一緒じゃねーかよ」
佐藤「そうだな」
堺「しかたねーな。吉田はどうする?」
吉田「OK」
堺「じゃー行くぞ・・・」俺達は部屋から出た。来た方向と真逆の方向に、全力で走った。後ろは振り返らない。
吉田「もーいいだろ」
堺「ここマジでヤベーよ」吉田「でもよ、もどったら次こそヤバイだろ」
佐藤「でも、ここから出なきゃ」
山里「どーする?」
・・・ キーー ポタ ポタ ポタ
床の軋む音と、液体が垂れ落ちる音。だいたい予想はつく・・・血だ。
それ気付いていた。多分皆。だが誰も口にしない。
怖いから?
違う。
もうおそいからだ。
何が?
襲われたからじゃない。
一人 また一人と、霊に連れていかれるように闇へ歩いて行くからだ。
俺が目を覚ましたのは、あの部屋だ。全身血で塗られていた。
「ケイコク」
血で書いてあった。
何が?
この血は?
・・・
もう・・・話す必要はない。
「廃墟」何か強い怨念が眠っているかもしれない場所です。遊び半分で、行くような場所ではない。もしその「怨念」が目を覚ましたら・・・