『千秋…ごめんね…』
この言葉しか頭に浮かばなかった。
『…早く学校に来いよ』千秋がゆっくりとした声で言った。
『……………』
『家にずっといたって悲しみが募るだけだと思うけどな』
『千秋は…悲しくないの?』私は少し泣きながら言った。
『……………』
千秋は黙ってしまった。
『悲しいんでしょ?どうして強がっているの?』
『…当たり前だろ』
『え?』
『涙なんか見せたら…あいつ、もっと悲しくなるだろ!』千秋の声が少し震えていた。
私はこの言葉で涙が溢れ出してしまった。
『わ、私は…千秋みたいに…そんな…に器用じゃないよ…』
『俺だって器用じゃねぇよ。だけど…仲間だからこそ、必死に歯食いしばって頑張っているんだろ』
『千秋…』
『仲間が突然いなくなって悲しくない奴なんて…いないだろ』
千秋はしばらく黙ってしまった。