犯罪者判別装置

阿部和義  2009-08-23投稿
閲覧数[517] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 ある裁判所で画期的な装置が作られました。

「人間には犯罪誘発遺伝子が存在し、この判定方法を使えば簡単に凶悪犯罪者をみつけだす事が可能になります」
「判別率99.9%か、なるほどこれはすごい!」
 さっそくこのシステムは裁判に取り組まれ、ベルトコンベアに乗せられた凶悪犯罪者達が次々と処刑されていきます。

「まさか大統領が犯罪者だったとは、この装置は本当に素晴らしい! 今日は1000人分の書類を持ってきたぞ」
「では早速データを入力します」
 そういうと装置の開発者は書類の詰まったダンボールを抱え、判別装置の中へと入っていきました。


「今日は1000人分です」
「作業が追いつかないよ、その辺に積んでおいてくれ」
 装置の中では一人の男が書類に○と×をつけ、手前のレバーを引き犯罪者を処刑していきます。

「あぁ、こいつはうちの庭で犬を散歩させている男だ、死刑」
 レバーを引くと男は粉々になりました。

「こいつは公衆トイレに並んでるときに割り込んだ男だ、死刑」

「こいつは……

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 阿部和義 」さんの小説

もっと見る

SFの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ