「はぃはぃはぃ!!もうぃいでしょぅ!!部長もそんなかっかしなぃで〜。髪の毛乱れてますよ?」
そんな二人に割って入る男ダグラス・ジョージはれっきとした黒人でウォルターの新米時代からの大親友だ。
「っるさぃ!!!何だ貴様!!コメンディアンみたいな顔しやがって!!!」
「なっ!なんですと!!!!部長それは人種差別と言うもんじゃなぃんですか!!!」
これもまたいつもの展開。説教を止めようとしたジョージがロッチと言い合いになってしまう。
ウォルターはジョージの腕を持ち自分たちへの部屋へと引きずりこむようにしてロッチから逃げた。後ろからはまだロッチの叫びが聞こえるが黙って部屋に入った。
ウォルターが所属する部隊は極秘で一般には知られていない。表向きはごく普通の街並みにぽつんとあるオフィスビルと一緒だが裏は特殊部隊。簡単に言えば"掃除屋"なのだ。
組織内ではこの"掃除屋"の事を『ボム』と呼んでいる。由来は詳しくはわからないが荒々しい方法で掃除をするから。ということだろう。
「ジョージ〜、いい。って言ってるだろ?」
「知るもんかよ!あのクソハゲ…見ててゲロ吐きそうだったぜ。」
ジョージは落ち着かないのか部屋の端から端を行ったり来たりしている。