リレー小説「秘密」:唯沙

唯沙  2009-08-24投稿
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「秘密」第二章

第一話



ユーリはそっとそっと洞窟の奥へ足を運んだ。

きっと、この先に何かがあると確信があるかのように足を踏み入れた。

(誰かが通ったのだもの私もいけるわ!)

洞窟での1分1秒はとても長く感じた。

それなのに、真っ暗な中を歩いているユーリは少しワクワクしていた。

そして遠くの方に小さな光が見えて来た。

その小さな光を目指して歩いて行く。

途中には小さな溜池みたいなものがあった。

そこに落ちないように慎重に光を目指して行くと光は段々と大きくなっていった。

そしてユーリは

(出口だわ!)

と心の中で叫んだ!!

そして、それと一緒に何かを忘れているような気持ちになった。

やっと出口に辿り着き朝日を浴びるユーリ。

(出口に出たってことは…)

ユーリは出口に出たと言ってもここが何処かはわかっていなかった。

(確かに私以外の人がここの洞窟にいたわ。

危ないからって言われたほど危なくもなかったわ。

可笑しい…。)

ユーリは腕時計を見た。

洞窟にどのくらいいたのかを確かめるために。

その時、思い出したのだ!

(直子!!

やばい!

これでは直子が私の捜索願いを出してしまうわ!)

ユーリは慌て洞窟の中に戻り来た道を戻ろうとした。

洞窟の暗さにも慣れてきて足元も携帯の電気がなくても見えるようになってきた。

ユーリは可笑しいなと思った。

(来た時と何かが違う。

何だろう?)

不思議に思いつつも足早に洞窟を戻った。

直子にはこの仕事を秘密にしているのだから。




続く

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