生死を賭けた、とは言いがたいが、この世で生きていくためには、様々な闘いを避けては通れない。
俺はある闘いにおいて3連敗中だ。なに、難しいことは何もないのだがルールをちゃんと守れさえすれば勝利するのだ。
しかし、俺は最近そのルールを守れない。
明日はその闘いの日。明日こそは負けるわけにはいかない。
そう決意すると俺は、ベッドに入り深い眠りについた。
翌日の朝、大荷物を持った俺は、去り行く大型車を見送っていた。近所の老婆が声をかけたのにも気がつかないほど呆然としていた。
「あんた、また間に合わなかったのかい! ゴミは8時30分までに出すんだよ」