静寂に包まれた真夜中の田舎町。
そこで一人の少女『シェリー』が、自分の見に迫る『何か』に怯えながらひたすら駆けていた。
やがて彼女は足を止め、空を見上げる。
しかし、その空に星の姿は無かった。
どこをどう見渡しても全体が真っ黒で、相変わらず町は異様な程静かである。
そんな中、彼女は再び走り出すと、突如と目の前に『ある物』が飛び込んできた。
…それは民家の前に転がっていた。
「!?」
彼女は足を止め、すかさずその『ある物』の元へと近寄る。
「はぁ…。何て事…」
…それは、無惨な屍と化した女性であった。
両目は潰され、体中をズタズタに引き裂かれている。
「…もう終わりだ。シェリー」
その時、背後から男の声が聞こえた。
「!?」
とっさに振り返ってみると、そこには黒いコートを着た長髪の男が立っていた。
すかさずシェリーはその男に向かって、
「レイゲン…。もう止めて…。こんな事…」
しかし、そのレイゲンという男は不気味な笑みを浮かべ、シェリーを見つめる…。
続く