消えた30の瞳 ?

内田俊章  2009-08-28投稿
閲覧数[384] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 道中、吹雪は収まらず、休憩所に到着したのは、8時を過ぎていた。

 矢口たちも、2次災害を防ぐために“捜索は明朝から”と変更して、3号目の休憩所で夜を明かす事になった。

 翌朝は、昨夜の吹雪が嘘の様に晴れ上がった。

 午前7時、麓で待機していた捜索隊も合流して、本格的な捜索が開始された。

 ところが、目撃情報が全く無い。

 飛び立ったセスナ機を、何人かの家族が見送っていたが、約5分後には、恐神岳の頂上付近の雲に隠れたと言う。

 恐神岳は、麓から見える“本恐神”の他に“裏恐神”と“奥恐神”と呼ばれる部分がある。

 南側に面している“本恐神”はなだらかな斜面が多いが“裏恐神”は北西の方角の絶壁で、幾つかの尾根と深い谷がある。

 “奥恐神”は、恐神岳の北東にある“鳴神山(めいしんざん)”に連なる細い尾根が有り、その両側は、深い谷と尾根が、幾重にも重なり合っている。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 内田俊章 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]
カレが離さない唇★
★人気の魅惑グロス


▲ページトップ