友情結 後編

マルクス  2006-07-28投稿
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佐藤は携帯のライトをそちらに向ける。古来の服を着た女の子が見えた。その瞬間女の子の声が聞こえた。 「死んでしまえばいい 死んでしまえばいい」 佐藤は凍り付いた。「人間なんて信じられない お前たちも人間だから殺す」 佐藤はふと聞いてしまった。 「なぜ人間が信じられないんだ?」
「人間が私をこのようにした」
「佐藤・‥逃げろ」「水野!!」 「死ね!!」 水野は息絶えてしまった。
「水野ぉぉぉぉぉ!!」 「人間は死ねばいい」
「なぜなんだ!! 罪もない人間に何の怨みがあるんだ?」「人間は裏切り者だ」
「裏切り者??何を裏切った??」 「人間は私を見捨てた!!」 女の子は泣いていた「悲しいことがあったのか??」
「友情なんて信じられない うっうっ・・・」
「友情?」 「うっうっ・・・う友情を誓ったのに裏切られたうっうっ・・・」 「友情なんて言葉で誓うもんじゃない!! 心で誓うもんだ!!!」
「うっうっ・・・」「助けられた人と助けた人の間にできる・・・そう、それが友情だ!」
「・うっ」 「俺はあなたを守りたい あなたを呪怨という闇から救いだしたい。」
「うっうっ・・・うわーー」 女の子は大声で泣き出した。 まるで全てから解放されたように。 佐藤は女の子をひしと抱きしめる。その瞬間女の子の体が光はじめた。 「これが友情??」 「そうだ!! これが本当の友情だ!!」
「ありがとう・・・またどこかで会えるといいな・・・。」「ああ またこっちに戻ってきた時には歓迎してやるよ」 女の子は満足気に微笑んで天へ登っていった。まるで太陽の輝きのような笑顔だった。

そして20年後佐藤によってこの神社の小屋は『友情結』という祈り場が設けられた。 ここで祈ると、友情に恵まれるようになる。 かつて人気が少なかった所だったが、今では誰もが参拝し、誰もに知られている場所となった。
佐藤は毎日ここで祈った、再びこのような悲劇が起こらないようにと。 あの女の子は神様になったに違いない。そして、彼女はいつまでも佐藤を見守っていることだろう



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