わては走った。火災で、ぐちゃぐちゃにこんがらがった道でも、迷うはずはないから・・・わては走っていた。そして、
『このド馬鹿がァァァァァァァァァ!!!!』
―そして、何故かわては姉さん(ラルク)に怒鳴られ・蹴飛ばされていた。つか、されている。
「ど?どないしたんや!!姉さん!!!」
『だから!!アンタな事を【ド馬鹿】って言ったのよ!!!このド馬鹿!!!、スットコドッコイ!!』
「・・・!?」
『私に心配なんかしたの?阿呆じゃない?助けが必要だと思った??』
「うぇ?・・・はいな。」
次の瞬間、腹に三つ子を抱えたようなそんな痛みを感じた。姉さんの鉄拳が見事に鳩尾に減り込んだのである。
思わず、―グヘェ と情けない声をあげる。さながら首を絞められた鴨でかる。
『・・・ガイは?』
「・・・ん、ヴぁ〜。」
『早く答えなさいよ。』
「そりゃ多分、外やけど?」
『・・・そう。ならいい、じゃあ今回の落し前はここまでね。』
「はぁ?なんでや?」
『な〜に?もう一発くらう?私は構わないわよ・・・ヒッヒッ。』
「堪忍や。」
――不気味に笑う姉さん、恐すぎる。
「しっかし、ほな姉さんはよ逃げようや!ここも危ないで!!!」
『あ〜それパス。』
「なんでや――――!!!!!!」
『ほら、これ外部気温。』
そう言って、温度計(軍事用)を姉さんはこちらにみせた。そこには、ありえない事に【外部気温:6800度】と刻まれている。
「!?」
『あんたが来てから、誘爆がおこって変に温度あげたのね・・・。人間が出れば一気に焼け死ぬわ。』
「はぁ?ほな、この部屋はええんかいな!」
『ここは平気。いろいろと訳ありだから。』
「・・・いまさらやが、姉さんってすごいわ〜。」
『それほどでも〜♪』
照れている姉さんはどこまでも綺麗だった・・・・・・・・
だがしかしそれを邪魔する―――――ギシャ。
本日二回目の【擬音】が部屋の底からした。てか、鳴り響いた。
「すごい姉さん。これはなんや?」
『あ〜あ、来ちゃったか。【宇宙怪獣】』
「ほんまにしっとるですかいな!?」
『あれ知らないの?』
キョトンとは今の姉さんの事を言うのだろう。そして、姉さんは続ける。
『これは、人類の的よ。』