「はい。携帯電話を持ってきた人は、電源を切ってこの箱に入れて下さい」
先生に言われたとおりに電源を切って、大きなスチール製の箱に置いた。
箱の中は色とりどりの携帯電話で、あっという間に埋めつくされる。
三時限目の体育が終わる頃には、朝のメールのことはすっかり忘れかけていた。
キーンコーン、カーンコーン♪
「携帯電話を持ってきた人は、忘れないで持ち帰るように」
先生から言われなければ、危うく忘れて帰るところだった。
箱から携帯電話を取り出して、電源を入れると液晶画面にはメール受信一件という表示がでた。
Fromけいたいでんわのめーる
To翔太
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【ママがでんわしろってさ】