けいたいでんわのめーる (3)

阿部和義  2009-08-28投稿
閲覧数[575] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 半信半疑だったけれど、ママに電話してみる。

「もしもし。翔太? 今かけようと思ってたところだったのよ。
 お祖父ちゃんが入院しちゃったから、すぐ市立病院に行かなきゃならないの。一人でお留守番してて」

 お祖父ちゃんは心臓に持病があって、いつ倒れるかわからない状態だとは聞いていた。

【どうしてわかったの?】

【こういうのがオレのしごとだ。
 すこしはしんようしてくれたか】

【うん。でも、本当は誰なの?】

【きみもしつこいな。
 きみのけいたいでんわにすんでるけいたいでんわのめーるだっていってるだろ。
 あぶないから、あるきながらけいたいでんわをいじらないように】

 はい。はい。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 阿部和義 」さんの小説

もっと見る

公募投稿作品の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ