チンゲンサイ。?

麻呂  2009-08-30投稿
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* * * * * *

俺が辞表を提出した次の日、


次長ってヤツと課長ってヤツが、揃って俺の自宅へやって来たのだが、


やはり、アイツは来なかった。


ヤツにとって、俺が退社した事は、後々痛手となるはずだ。

何故ならまた、ストレスのはけ口として利用する、新たなるターゲットを見つけなければならないであろうから。


つくづく、ケツの穴の小さい男だと思った。


彼らが自宅へやって来た時、ちょうど息子達2人も居合わせた。


『リョウ兄。親父が遂にリストラされたってさ。』


『マジ?!リストラなンか?!ダッセー。

ユウ。俺ら、ぜってー親父みてぇな大人になりたくねーよな?!そう思わね?!』


情けない話だが、俺は息子達にとっては、ダメ親父と言う存在だった。


2人共、中学校へ上がる前までは、本当に素直でいい子達だったのだが、


思春期の難しい時期に突入した途端、親子の会話も途絶えがちになり、


俺は、父親としての評価を気にするあまり、いつしか、腫物に触る様な扱いをする様になってしまっていた。


最早俺は、親としての威厳さえ無くしつつあった。


その一方で、そんな息子達との関係と比例する様に、妻との関係も、じわりじわりと少しずつ悪化していった。

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