泣き顔が愛しくなり、僕はエリンの頬を何度も何度もなでる。
「エリン…愛してる…。」
エリンに初めて告げる。愛してるの言葉。
「俺を信じろ。昔、エリンにした事は、痛いくらい後悔してる。でも、俺は俺なりにエリンを大事にしたい…。」
僕の頬をエリンの手が触れる。
頷くエリンは、安心したかのように瞳を閉じる。
僕はそのままエリンを寝かし付ける。
「ハーン…一緒に寝よう。」
エリンが僕の腕を引っ張る。
腕枕をして、僕の体にぴったりとつく。
「ハーン…ありがとう…。」
そのまま寝息をたてる。
僕は、最初の計画なんて忘れていた…。
ただ、こうしてそばにいるだけで、僕の心は安心しきっていた。
たぶん、エリンもそうなんだろう…。
寝顔はいつも見慣れているけど、今日はすごくかわいく見えた。
今日は寄り添うように眠ろう…。
と思ったが…。
僕も男…。
キスぐらいはしたい…。
そう思って、エリンの唇にそっと触れた。
「んん〜。」
凄いイヤな顔をする……。
(そんなイヤなんかい…)
懲りずに僕はちょっかいを出す…。
と…すると…。
「もう!!眠いんだから明日にしてよっっ!!」
……………。
さっきのかわいらしさは一体どこへ…。
怖い顔をして僕を突き放す。
渋々、もう1つのベッドへ潜り込んだ。
僕等の初体験はしばらくおあずけになりそうだ…。
3章 終り