ソアはクルーを体ごと地面へ倒し、
それを避け、
靴に仕込んだナイフを
男の子の額に投げた。
男の子は額から血を流し、その場に倒れた。
クルー「！！」
ゲイル「ソア…知ってたのか。」
ソアはじっと男の子を見つめ頷いた。
ロラン「どういう事だ…ゲイル。」
ゲイル「この子はもう人じゃない。化け物から傷を受ければそこから感染して、化け物になる。」
クルー「そんな…」
ソアは瞳を閉じる。
それはソアの癖。
心を落ち着かせる
おまじない。
ソア「ねぇ、お墓作らない？」
瞳を開けみんなを見る。
ソア「ね。」
ソアは笑う。
こんな時でも。
夜が明ける。
道端で泥だらけの四人は
疲れて眠っていた。
シード「んっんん〜」
背伸びをして起きる。
あれから夢は見ない。
あの悪夢はもう終わり、
ぐっすり眠る事が出来た。
シード「あれ？」
ソアがいない。
立ち上がり見回す。
街にあった死体は全て焼いた。
王やアセンズも一緒に。
きっとロランは辛かっただろう。
それでも涙を見せず炎をじっと見つめていた。
ソアはそんなロランの側にいた。
何も言わず。
寄り添う様に。
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