直子のその様子に、ユーリは少々戸惑いながらも、無理やり平静を装って自分も食事に集中する。
すると、直子が突然尋ねてきた。
「ねェユーリ。何で洞窟なんかに行ったの?」
直子がそう尋ねた直後、ユーリの箸の動きがピタッと止まった。
…そしてその目は丸くなる。
ユーリは必死に平静を装いながら、
「あ、あの…」
(ヤバい…。何て答えれば…。ホントの事を話せば探偵の事がバレてしまうし…)
…頭の中で必死に考えるユーリ。
沈黙するユーリを、徐々に直子は不審に思い始めていた。
(ヤバいヤバい…。どうしよう)
ユーリは考えながらも、直子の瞳を見つめる。
目をそらし、キョロキョロさせれば、余計に怪しまれると思ったからだ。
とにかくユーリはこの沈黙を破る為、何でも良いから口にする事にする。
そうして口を開くユーリにしかし、直子は言った。
「…女の子を探してるんでしょ?」
続く