『はぁっ…あぁ!』
もうどれくらい時間がたったのだろうか。
俺は十字架に張り付けられている。
俺の腕には数えきれないほどのまち針が刺さっている。
『うぐぁ…』
痛い。痛い。痛い。
少し腕に力をいれただけで異常なまでの苦痛が腕に及ぶ。
久典『クク…大丈夫か?』
俺の呻く姿を眺めていた男が問い掛けてきた。
『あがっ!…ぐぅ…』
痛みで呻くことしかできない。
久典『なんか言えよ』
ジュッ
『うっ!ぐぅぁ!あぁぁぁ!』
目に火のついたタバコを押しつけられた。
叫び声をあげたわずかな震動が腕に伝わり、異常なまでの激痛が襲いかかる。
久典『ひゃひゃひゃひゃ!』
こんなことをして高笑いできる目の前の男を同じ人間とは思いたくなかった。
久典『ククク…一思いに殺してやろうか?』
殺してみろ…!
『がぁ…うぎぁ…』
必ず怨霊になってお前を殺してやる!
久典『お、これ使ってみよう!』
久典は、何やらキリのような長い針のようなものを取り出した。
『…忘れるな…』
久典『あ?』
『…俺はお前を許さない…』
必ず!
久典『ハハハ!許さなくて結構』
殺してやるからな!
久典『あばよ』
キリを俺の耳の穴に。
ドスッ
必ず…殺してやる!