「あいつ、同じ高校の生徒じゃねぇの!?」 聖は驚きのあまり大きな声を出してしまった。 男子生徒は振り返りこちらに近づいてきた。 「見られちゃったね。みんなには内緒だよ。」 その男子生徒は静かに言った。 「お前、何やってたんだよ。麻薬の取り引きとか?屋上でそういうこと言ってたよな?」 修介は思い切って言ってみた。 「やっぱり聞いてたんだ…。…麻薬の取り引きじゃない、その逆。」 「逆?」 修介は眉をひそめた。 「うん、どちらかというと麻薬の取り締まり。」 男子生徒は笑みを浮かべながら言った。 「は?何でお前がそんなこと…」 修介は疑問に思った。 「それ以上は言う必要ないよ。ただ情報がほしいだけ。」 男子生徒は微笑んだ。 修介はそれ以上何も聞かなかった。 「お前、名前何?てか同じ高校だよな?」 聖はさっきから気になっていたことを聞いた。 「うん、名前は晃司。そっちは?」 「俺は聖、で、こっちは修介」 聖は自己紹介を始めた。 光司は色白できれいな顔立ちをしていて最初あったときの印象とは違っていた。話しているとき、左耳につけた銀色のピアスを何度も指でいじっていた。 どうやら光司の癖らしい。 3人はしばらく話していた。 「じゃあ、俺帰るから」 光司はそういうと軽く手を上げて帰っていった。 修介と聖も帰ることにした。