Dream。

@あおいちご。  2009-09-03投稿
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 不思議な、夢をみた。


「大きくなったら結婚しようね!」
「うん!約束!」
「でも…葵ちゃんは」
「えっ?」
「葵ちゃんは……だから」
「えっ?よく聞こえなかったよ、もう一度…」
「僕もう行くね。」
「えっ、えっ??」
「ばいばい、葵ちゃん」
「待って!」

どこへ?
まって…
待って!


「かなた!」
ピピピピッ。


ガバッ!


「…?」
なんだろう、今の夢。
あたし今、誰の名前を呼んだの?
かなた…?
そんな名前に、心当たりなんてなかった。



トントントントン。
二階のあたしの部屋から出、階段を駆け降りていく。
自慢じゃないけど、目覚めはいい方だと思う。


「お母さん、おはよ」
「あら葵、今日は遅いわね」


高野 葵。
17才、高校2年生。
特徴は、……童顔。
大きくてまるい瞳に、ぷっくりとした頬。
誰がどうみても、中学2年生くらいにしかみえないようなものである。
だが、葵は、その童顔に似合わぬしっかりとした性格で、周囲の人々を驚かせてきた。



「かなた…」
呟いてみる葵。
もちろん、いい名前だな、なんてそんな事を思っている訳ではなく。

(どこかで聞いたことあったっけ…)

思考回路を張り巡らせていた。

そして、ふと時計に目をやると。

「くっ、9時?!」

バスがくるのは9時10分なのに!

「お母さん!今日あたし朝ごはんいらない!」
「作ってないからいいけど…」
「ええっ?!」

こ、この母親は。


待っていなくてよかった。
だが急がないと遅刻だ。
葵は急いで制服を着て、家を飛び出した。



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