真紀との約束の3時まで…あと4時間。
クローゼットを開けて薄いペパーミントグリーンの箱を取り出してみる。
2年前…この箱の中に佑典との思い出を閉じ込めたんだ。
健太と付き合うようになって処分すべきだったけど。。。捨てられなかった。
この気持ちに決別をつけなきゃ。
箱を開けずに持った時携帯が鳴った。
慌てて箱が落ちてしまう。
床に落ちた箱から中身が出て、一冊の本が飛び出た。
〔ユウキ…〕
あの時初めて佑典とチャットをした時に連絡先を走り書きした本。
佑典への想いを封じ込めようと、すればするほど。。。
苦しくて、苦しくて胸が締め付けられる。
本を拾った時写真が一枚中から落ちた。
私の誕生日、この部屋で二人でお祝いした。
肩を寄せて顔を寄せ合ってる佑典と私。
今の事なんか知らない私達は本当に幸せそうに笑っていた。
大粒の涙が写真に零れ落ちていた。
佑典に会いたい。
佑典に会いたいよぉ。
佑典が大好き。
写真を胸に抱いて大声で泣きじゃくった。