幼なじみ18

フラン子  2009-09-06投稿
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「花ー、入るぞー」

勇が部屋に入ってきた。

私は入ってきた勇をチラっと見て、またゲームを始めた。

「おっ!オレがこの前レベル上げしてあげたやつ。そいつ強くなっただろ?」

勇はそう言いながら後ろのベッドに座った。

(平常心、平常心……)

私は何度も心の中で唱えた。


「…おい、せっかくレベル上げてやったのに使いこなせてねーじゃん。ちょっと貸して。」

勇がすぐ隣に座ってきて、コントローラを奪われた。

(平常心、平常心……)

でも勇の肩が少し当たっている。そこばっかり気になって思考回路が停止しそうになる。
これはダメだと思い、後ろのベッドに座ろうと立ち上がった瞬間、勇が私の手を握った。

「どこ行くの?」

「え?!後ろのベッドに……」

「ここ座っとけ。」

そう言って無理矢理座らせられた。

(え?どういうこと?)

私の思考回路は停止した。

勇はまた平然とゲームを始めた。

今度は肩どころか膝まで触れている。

「……勇?」

「んー?」

「近すぎない?」

「何が?」

相変わらずゲームに真剣だ。

もう心臓が保たないので、少し横にズレようすると、勇がコントローラを置いてこちらを向いた。

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