「お前なんでいつもオレから離れようとすんの?」
「は?」
「久しぶりに会ったのに、態度素っ気ないし、嫌われてるのかな?と思ったら『DVD一緒に観よう』とか言いだすし、……いきなりチューしてきたり、意味わかんねーよ。」
私は顔から火が出そうなくらい赤くなった。
「…あ、や…えーと…」
もう何をどう言えばいいのかわからない。勇の顔を直視できず自分の膝を見ていた。
ズリズリと勇が近づいてきた。膝に置いていた私の手を触ろうとしていたが、やめて頭をポリポリかきはじめた。
「オレ今から自分の気持ち話すから後でお前も正直に言え。いいな?」
私は小さく頷いた。
「率直に言うと、オレは幼なじみとしてお前が好きだった。」
私は頭をガツンと殴られた気分だった。
(やっぱり…キスなんかしなきゃよかった)
涙が出そうになったけど、グッと堪えて勇の話を聞いた。
「……けど、オレ、学校行ってるときにぶつかった女の子が花だってすぐ分からなかった。」
話が思ってもない方向に進み始めたので、チラっと勇を見ると、顔を真っ赤にして勇も下を向いている。
「……オレ、その子に一目惚れした。」
「え?!」