本当に全然分からなかった!
洋子はユーリに言った。
「あのね、二人で入れ代わったのは直子の考えたことなの。直子はわざといなくなったのよ。私も詳しくは知らないんだけどね」
え?
わざと?
……なんでなんで!?
しかしユーリが口を開く前に洋子が身を乗り出して来た。
「ねえねえそれでユーリの秘密って、なんなの?」
(あ……そうか。私も言わなきゃね……)
ユーリは咳ばらいを一つした。
そして洋子の目を見据えて言った。
「私ね。実は探偵なの」
案の定、洋子は目を白黒させた。
「え?え?……た…探偵!?」
「そう」
ユーリは洋子の次の言葉を待った。
「……探偵ってなに?」
ユーリはずっこけた。
「…!?探偵知らないの!?」
「うん」
洋子は頷いた。
ユーリはため息をつき洋子に探偵のことを説明しようとした。
しかしまた今度も洋子が先を越して言った。
とびきりの笑顔で。
「探偵ってなにか気になる!私もやってみたいな!」
え……?
ユーリは驚いた。
本当に?洋子が探偵を?
結構ユーリは前途多難なタイプなのだった。
続く