あんなに熱くなって怒るお父様も初めてみた。
いつも冷静なお父様なのに…。
ゆり子さんは悲しそうに私達を見送った…。
何もしてあげれないと嘆いていた。
私たちはマンションへ戻った。
アラタ『いずみ…今すぐとは行かないけど、歌手を辞めてお父さんのもとで勉強するよ。
だから心配しなくていいから。』
いずみ『駄目よ!そんなの絶対にだめ。アラタの夢はアラタのものだもん。
貴方は芸能界でトップクラスにいるのよ。
うちが財閥だからって夢をあきらめたらきっと後悔する。』
アラタ『じゃあいずみは俺と別れるつもりかよ!』
いずみ『別れたくない………でも、このままだと。』
突然、アラタは私を強引に引っ張りキスをした。
『それ以上言うのやめよう。
俺は何としても認めてもらう努力をするから。
信じてくれないか?』
また言葉をキスでふさがれた。
そんな強引さも好きだけど…。
いずみ『アラタ、どうして歌手を辞めるなんて言えるの?
アラタらしくないよ。』
アラタ『お前が欲しいから、家族が欲しいからだよ。
いずみじゃなきゃだめだって知った時から覚悟はしてたんだ。
一生をかけてもいずみが欲しい。』
いずみ『アラタ………。』
私達は長いキスをした。
いずみ『私もアラタじゃなきゃだめなの。愛してる。』
アラタ『いずみ。』
………私達はお父様に反対された事でまた絆を深めていった。
どんな事があろうともアラタと一緒にいたい。
あの時、出会った事は運命だったんだ。
TRINITYのファンだった私が今はアラタと生きている。
15話完結。