give me…1

LEON  2009-09-09投稿
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「お前はただの繋ぎなんだよ」目の奥がそう言っている。
痛い…。
心が痛い…。


「紗英ちゃん、俺君が好きだよ。」
「ありがとっ…」

「だからさぁ…ダメ?」


私の事が好きなんじゃない。それぐらい分ってる。

けど、この駆引きしてる時間がたまらなく好き。
この焦れったい感じ。


「でも彼女怒るんじゃない?」「だからいないって〜(笑)」


嘘つきだ。
目が泳いでるし、さっきから携帯を気にしてる。

別に構わない。
人の物だろうが何だろうが。
今この時だけは、
私の事だけ見てるから。

一瞬でも構わない。
本気で誰かに愛されたい。


誰でもいいから愛して欲しいの…。


「ねぇ…紗英ちゃん?」
「いいよ。行こうホテル」

「マジ?いいの?」
「愛してくれる?」
「もちろんだよ〜」




偽りの愛。
だけど温もりは感じる。
一人じゃないって安心する。
もっと愛して…
もっと私を見て…


痛い…
心が痛い…


分ってたけど、使い捨てのように終れば素気なく突き放される。

何回同じ事すれば…。


朝日の昇る空にカラスが舞っている。
私はただそれを眺めた。
何だか涙が溢れた。


「誰か…私を愛して…」


ギィー!!!!!!


けたたましい音と共に体に衝撃が走って、私は仰向けに倒れていった。

続く

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