王の心は何者かに支配されている…。
一体誰に…。
「この話しは閻魔大王も知っている…。助けが必要であれば、大王にも話しをするといい…。とりあえず、魔界に戻るが、こっちで何かあればすぐ魔界に戻ってこい…。」
「あぁ…わかった…。」
「エリン、もうシヴァ様も長くない…。ペンドラゴンになるには、シヴァ様の魔力を受け継がなければならない。今だからこそ気を強く持つんだぞ。」
死神の言葉に、涙を浮かべながら静かに頷く。
僕の手を強くにぎりしめて…。
「また来るからな…。」
死神はそのまま姿を消す。
僕等に今出来る事…。
とりあえず、これからどうするか…。
考えているうちに、ライアン達も帰って来る。
「死神から話しは聞いたか?」
「ん?あぁ聞いた。そっちは?」
「聞いた…。なんかえらい事になったな…。」
奈々ちゃんを抱えながら、浮かない表情をする。
「俺達、守れるのかな…。」
俯いて、こぶしを震えさせ、舌打ちをする。
奈々ちゃんを守る事。
王を助ける事。
黒幕を倒す事。
そして僕は
エリンを守る事………。
「きっと守る…。」
「あぁ…絶対…。」
いろんな複雑な思い…。
僕等の運命は今、深く動き出している…。
4章 終り