初恋 11
「ワタシもだよ!タカシ!」
隆の心臓は、破裂しそうな位、高鳴っていた。
スージーは、隆の方を向き、隆の両肩に手を添えると、隆の頬にキスをした。
「……。スージー……!」
隆の心臓は、もう限界を越えていた。
そしてスージーは、隆の手を取ると、自分の胸にあてがった。
隆は思わず、手を引こうとしたが、柔らかい膨らみの感触が、手のひらに伝わって来た。
「ワタシの“ドキドキ”伝わった?」
隆は手を離した。
「俺だって、ドキドキだよ!」
「タカシ!今迄通り、一緒にいてね!」
「うん、分かってるよ」
「タカシ、今度は、タカシがキスして!」
「ええっ?」
「恥ずかしいよ!」
たしかに、外人であるスージーは、簡単にキスをする習慣があっても、隆には、それが全くない。
スージーは、手解きをするように、隆の両手を、自分の両肩にのせ、目を閉じた。