私の街には城がある
とっぷりと
日が暮れた街を
思いたって散歩する
見上げた夜空には
半分の月が重そうに
傾きながら浮かんでる
そして
もうひとつ
この街ならではの風景
暗闇に光輝く城がある
夜に見ると
その姿はまるで空に
浮かんでいるかのよう
見慣れた景色が
不思議と新鮮に見える時
ちょっと幸せな気分
半分の月がつくる
淡い影で遊びながら
そして秋という
季節に抱かれながら
道を歩く贅沢を味わう夜