青い瞳の転校生 第27話

内田俊章  2009-09-11投稿
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初恋 12

 隆は、“ぎこちなく”スージーの左の頬に、唇を軽く触れた。

 するとスージーは、目を開けて“ここに”と、自分の唇を指差し、又目を閉じた。

 「ええっ?」

 もう隆の頭の中は、真っ白だった。

 そして、言われるままに隆は、唇を重ねた。

 初めての、口付けだった。

 隆にとっては、このまま、時間が止まって欲しいと思うほどの、夢の様な出来事だった。

 それは、スージーにとっても同じだった。

 家族との口付けが、当たり前のアメリカ人でも、相手が同級生となると、話が違う。

 でも2人は、まだまだ子供で、小学5年。

 「タカシ!ずうっと友だちで居てね!」

 「うん」

 隆は、まだ夢心地だった。

 その時、隆たちを呼ぶ声が聞こえた。

 「隆〜!スージー〜!戻るぞ〜!」

 現実に、引き戻される思いで、2人は腰を上げた。



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