僕は情報系の学部に通う大学生。
趣味はプログラミング。
特別頭がいいわけでも無いし、特別な技術を持ってるわけでも無い。
けど気の合う友達や彼女と結構楽しい日常を過ごしてる。
最近、ちょっとしたゲーム的なものを作って遊んでるんだ。
どんなものかって言うと、リアルな街の中を歩き回ったりするやつ。
なんていうのかな、ジオラマの世界で生活する、いわゆる「箱庭ゲーム」ってやつだ。
まぁ、僕1人の遊びだから大したものじゃないけどね。
ある日、僕はそのゲームのテストプレイをしてた。
キャラクターをグリグリ操作してたら、プログラムを組むのを忘れて真っ黒になってる部分があった。
「うわー、しまった。ここ忘れてたなぁ…。まぁいいか、後でやろう」
そんな独り言を呟いて僕は休憩するために、席を立つ。
「…そういえばあそこに新しい本屋が出来たなぁ…行ってみるか」
そう言って新しい本屋に向かった。
近所にできた新しい本屋。
なかなか大きくて、いろんな本がありそうだ。
そういえば、あの漫画の新刊出たかなぁ…、そんなことを考えながら、ピカピカのドアを開けた。
…その瞬間、僕は固まった。
ドアの向こうは闇だった。
何も無い。
そのとき、背中の方から声が聞こえた。
「うわー、しまった…