「秋本。秋本!」
名前を呼んだ。でも、こっちに気づくだけで返答も何もない。
「ほんとだ。コントローリーにかかったまんまだ・・・・。ごめんね・・・・。」
なんか、素直に謝る私。でも、そんな場合じゃない。
「ライ。どうすればいい?」
ーとりあえず、今のお前じゃ応急処置しか出来ねー。だが、それをやった後はもうあたしにまかせ
な。いいか。まずは、「コントローリーソルブ」って、唱えろ。ー
「こ、コントローリーソルブ!!」
カッと光った。秋本を包む。
「あ・・・・。」
「秋本!!」
ーまだ、心理的にはっきりしてない。それに、「ソルブ(解く)」を使っただけじゃどうにもなら
ない。お前はもう帰れ。後は、あたしが全部つじつまあわしとく。ー
「わ、かった。」
なんか、ライって結構良い奴?でも、
ー帰りに、たいやき。10個以上。ー
なんて、微妙な注文してきた。やっぱ、魔女だね。あくどい・・・・。でも、後の事やってもらってるし、たいやきぐらいいいかな?なんて、考えてる私がいる。
ーっつーことで、今回はまあ仕方ない。でも、あたしのもとで見習いになるなら、もう勝手に魔法
は使わせないよ。ー
「はい・・・。」
ーただし、勉強した事だけは使ってよろしい。ー
「ほい。」
ーお前、本当に魔女になる気あるのか!!ー
「微妙。」
アッパーカット。女に向かってそりゃないよ。