リレー小説「秘密」:ミッシェル

ミッシェル  2009-09-13投稿
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翌朝。

日差しが窓を通して、部屋に降り注ぐ。

その光はベッドの上に横たわるユーリを優しく包み込み、やがてその光は心地良い夢の中に沈むユーリを現実へと引き戻した。

目をゆっくりと開けば、鋭い日光が彼女の目に直射してくる。

「うーん…」

再び瞳を閉じ、ユーリは大きく欠伸をして起き上がる。

…そして彼女は何気なく、隣りのベッドへと視線を移してみた。

「…洋子?」

そう呟いて隣りのベッドをマジマジと見つめてみると、案の定洋子の姿が無いのが分かる…。

「どこ行ったんだろ…」

余り深くは考えずに、ユーリは呟いた。

それよりも昨日の夜に見た“直子”の姿が目に焼き付いて、ずっと頭から離れられないでいた。

(…一体どういう事? あれは明らかに直子だったわ…。あの服装、洋子とは違ったもの…)

…頭の中で色々な思いを巡らすユーリ。

その足は自然と家の外へと伸びていた。

海の家から出るなり、ユーリの目に見覚えのある姿が飛び込んでくる。

…それは海辺にいた。

ユーリはすかさず歩くスピードを上げ、一気に駆け寄る。

「…ユーリ」

駆け寄るユーリに声をかけたのは、直子か洋子…。

そのどちらかの者であった。

そしてその隣りに居るのは、昨日の夜に出会った“相葉君似の男性”。

「ユーリちゃん」

彼も続けて、優しくユーリに声をかける。

しかし、ユーリの表情は固まっていた。

何故なら、その男性が着ている“白いTシャツ”に見覚えがあるからであった…。

続く



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