そんな私とは反対に落ち着き払った双子の先輩が言いました。
「ここは4コマは諦めて」
「ストーリーものにしたら?」
あーストーリーものですか。まあそれでも良いですか。
私は『DEATH NOTE』に手を伸ばしましたが、あの細かい考え込まれたトリックを見ていると私では頭が混乱してくるので、やはり『涼宮ハルヒの憂鬱』にしました。
ですが……。
また、無い!
んぎゃー!何ですかこれはぁ!今正に誰かの陰謀が動いていて私の大好きな漫画達を幽閉しているのですか!?
漫画が無い生活なんて…
ありえねー!!!
何としてでも私の可愛い漫画達を取り戻さなければです!!
一体、誰が―――!?
そいつに何としてでも、「ギャフン」と言わせてやります!!
「……『ギャフン』…」
恍惚の表情の名久井先輩の手にはいつの間にか、『町のトム&ソーヤ』が握られていました。