DRAGON LOVER 33

木村蜜実  2009-09-18投稿
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興奮していたエリンは、そっと腕を下ろした。

優しく涙を指で取り、おでこにキスをする。
エリンは僕に抱き着き、耳元にキスをする。
少し離れ、見つめ合う。

そして唇を重ねた…。

優しくて、切なくて、甘い…今までとは違う温かすぎるキス…。

「エリン…。家に帰ろう。」

静かに頷くエリン。

帰り道は2人共黙ったまま歩く。
何も言わなくても、手を繋ぐだけで、心は落ち着いていた。

家に着くと、床に座りこんだ。

段々、僕の方が落ち着きがなくなる。

「なっ…何か飲むか?」
立ち上がろうとすると、腕を掴んだ。

「ハーン…。」
頬を赤くして、愛しい瞳で僕を見る。

「抱いてくれないの…?」
ドキンとした。
初めてみる表情。

「あたしじゃ…ダメ?」

「ダメじゃない…。お前じゃなきゃ…俺は…。」

僕は優しく抱きしめた。

エリンも背中に手をまわし、僕の胸に顔を埋めた。

「ハーン…あったかい。」
そう呟いてキスをする。

何度も唇を重ね、指を絡ませ、
「愛してる。」
と互いに囁く。

大切だから守りたい。

大切だから愛していたい。

大切だから…。

指命があってもなくても、エリンを愛するとゆう運命はかわらなかっただろう…。

僕は

エリンを愛してる。






朝になろうとした。

カーテンから光りが差し込む。

「おはよ♪」
気が付くと、エリンが横で微笑んでいた。

いつものエリンだ。

「おはよう。もう起きてたのか?」

「うん。ハーンの寝顔がおかしくて♪」
いつものように冗談を言う。
その笑顔にはもう、不安のカケラさえ見えない。

「なぁ、エリン…。」

「なぁに?」

僕は、以前から考えていた事を口にする。

「俺ら、一緒に暮らさないか?」

ビックリした顔で僕を見た。
そして笑って、

「うん。一緒に暮らそう♪」
と笑顔で答える。

笑顔のエリンに、僕は安心感を得られた。

「……あの〜もう起きましたぁ?」
ふっと後ろを見ると、死神の姿が………。



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