消えた30の瞳 ?

内田俊章  2009-09-19投稿
閲覧数[359] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 矢口は、言いたいことを言い、スッキリした。

 そのやり取りを聞いていた野崎も、“よくぞ、言ってくれた”との表情だった。

 「さあ、これからが大変だ!」

 矢口が言うと、野崎も答えた。

 「そうだな。遺体を引き上げるのに、足場が悪いな!」

 2人は、ヘリコプターが到着するまでの30分、遺体引き上げのための、段取りを始め様とした。

 “ドドドドーン”

 その時だった。

 2人が居る場所より、50m程上で、雪が大量に崩れ落ち、大きな穴が開いた。

 2人は慌てて、体を丸め、身を潜めた。

 すると同時に、遺体の有った穴も大きく開いた。

 次の瞬間、何体もの遺体が、大量の水と共に溢れだした。

 2人が居る雪渓の下は、広範囲に水が溜まり、大きな池になっているようだ。

 2人の足元も、いつ崩れるか分からない。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 内田俊章 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ