……はっ。
俺は目を覚ました。
直ぐに自分が床に倒れている事に気が付き起き上がる。
俺は違う人格の記憶も共有しているので倒れてからどれくらい経ったか時計を見た。
……ええと。
2時30分。
随分長い間眠っていたらしい。やはり疲れていたのだろう。
俺は頬を2、3回叩き完全に目を覚ますと2階から降りて居間へ入った。
で、後悔した。
そして驚いた。
居間は嵐が去った後の様に散々に破壊されていたのだ。
……泥棒?
それとも……。
姉?
この場合玄関の鍵は閉まっているし(姉はそういう所はしっかりしている)ラケットを無くして怒り狂った姉が色々ぶっ壊したと考えるのが当然の成り行きだろう。どうやら後者の方が正しいらしい。
それにしても本当に居間は散々だった。姉は余り怒りをあらわにしないのであの笑顔に今更ながら恐怖を覚えた。
俺は片付けをしなければいけない使命感を持ち、散乱したもの達の整理整頓に当たる事にした。