「優真さん?」
私は嬉しそうな声で、電話にでた。
「亜弥?」
優真さんも嬉しそうだった。
「ご飯食べ終わったの?」
優真さんが聞いてきた。
「食べましたよ」
私が、そう答えると
「俺、今車に居るんだけどきなよ、ヤダ?」
優真さんから誘ってきた。
「30秒で行きます」
私は恥ずかしかったが、その恥ずかしさは、後悔したくないと思う気持ちで隠していた。
私は優真さんの車に行き、少しだけ話しをした。
その時に優真さんが、2人で飲みに行く日付を決めた。
お昼休みが終わり、私と優真さんは仕事に戻った。
約束の日付までは、二週間位あった。
その約束をした週末の夜。
私の携帯に優真さんから、着信が入った。
「亜弥?今から迎えに行くから少し話そうよ」
何故か積極的な優真さん。
「はい。じゃぁ、待ってます」
嬉しかった。
15分後優真さんが、私を迎えにきた。
その日、車の中で2時間位優真さんと話した。
そして、優真さんに抱きしめられた。
私を抱きしめた優真さんから、春樹の匂いがした。
だから、私も優真さんに強く抱き着いた。
春樹を想う私の気持ちは、大きくなった。
そして、春樹に似ている優真さんを、春樹の時の様に失いたくないと思う私の矛盾した気持ちも。
もう、止められないほど強くなっていった。