何も考えられない。
一体何が起きたのかさえ分からないまま、オレは突っ立っていた。
知らないうちに雨まで降ってきやがった。
…冷たい…
そろそろ帰るか。
もう待ってもキミは来ないだろう。
…?キミって誰だっけ?
まぁいいや。
風邪ひくまえに家帰ろ。
家に着いて風呂に入って体を温めた。
さっきまでの事を考えてみたが途中途中の記憶が曖昧だ。
まぁいつもの通りフラフラしてただけだろう。
その時のオレは曖昧な記憶の大切さに全く気づいていなかった。
消してはいけないこの記憶を…。