死ぬ
突然目の前が真っ白になった、これは多分強烈な光の放射だろう、それと同時に体が徐々に熔けていく感じがわかった、不思議と痛みは無い、むしろ心地良ささえ感じた。 完璧に自分の身体が光と一体化したとき自分の姿は無く意識だけがそこに残った、｢これから俺どーなるんやろ？生まれかわったりできるんかな？｣
死への恐怖はなかった。そんな事を考えている内に強烈な光の放射が弱まりそれと同時に黒い闇が辺りを包んでいった、光が弱まるにつれ自分の意識が弱くなる事に気づいた、廻りの色が白から黒に変わる時俺の意識は完全な‘無’へと変わった。
｢あー死ぬって‘無’なる事なんや｣
俺の最後の言葉、
‘無’になりその闇の一部となった刹那、その闇が何かに吸い込まれていった、遠くから声が響く、それは徐々にはっきりと‘無’になった俺の意識へと入っていった。
｢あつ！あつ!!あんたもう6時半やで｣
完全なる‘無’が完全なる姿となりそこに戻った。
｢そーいえば昨日寝る前にブリブリんなったんやった｣
おわり
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