スーツとドレス?

百合子  2006-08-01投稿
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このまま見ないで消そうか迷った。「どこ行ったんだ。すぐに帰ってこい」そんなメールだと思うと気が重たくなった。
けれど、気になる。浩司が寝ていることを確認して、こっそりメールをひらいた。
「裕子へ。今どこにいるの?心配で仕事も何も手に付かない。ほんとうはこんな事恥ずかしくて言いたくないけど、おまえの事を愛してる。おまえがいなくなって、ほんとうにそう思った。俺が悪かった。店辞めて好きなことやればいい。ごめんな。家で待ってる。まだ少しでも好きでいてくれるなら戻ってきてくれ。」涙が止まらなかった。嬉しかった。けれど、言うのが遅いよ、そう思った。
修二のところへ戻りたい。勝手だけど、「辞めても一緒にいる」その言葉が聞ければ店を続けてもよかった。
浩司になんて言おう。
怒鳴られる。勝手に戻ったら修二のところまで引き戻しにくる。店も知っている。本気で怒らせたら、何でもする人だ。今更「やっぱり修二のところへ戻ります」なんて勝手すぎる。
でも修二のところへ戻りたい。そう思うと自分の身勝手な行動に涙がとまらなくなった。
浩司が泣いている私に気付いて目を覚ました。



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