ポジティブ・アクション46

ミッシェル  2009-09-24投稿
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目を丸くさせるスティーブに、男性は落ち着いた口調で言う。

「…後ろだ」

…思わず振り返るスティーブ。

その瞬間、重い衝撃が彼を襲った。

「ぐぅっ…」

頬に走る痛みにスティーブは一瞬怯むが、次の瞬間には彼の強烈な拳が背後にいた男の顔面に命中していた。

「ぐぁっ!」

鼻から大量に流れ出る血をそのままに、男は床に倒れる…。

「ふっ、また来たぞ。逃げた方が良い…。走れ! 連中は俺が食い止めるからよ」
その男性の後方からは、三人のクローディアスのメンバーがスティーブを狙って向かってきている…。

「オッサン…。ありがとよ」

「ふふふ。早く行け」

スティーブは笑みを浮かべながら頷き、スーパーの中央ゲートに向かって走り出した。

(あのオッサン何者だ? 普通の人間には思えないな…)

…あの状況の中で、あの平然とした態度。

彼はあの男性を“ただ者では無い”と確信した…。

やがてスティーブはゲートを通過し、外の駐車場へと飛び出す‥が、しかし驚くべき物が彼の目に飛び込んでくる…。

「何?」

…目の前には一台の黒い車。

そして、その前では5人程の男達が横一列に並び、皆それぞれ拳銃の銃口をスティーブに向けている…。

急ぐ足を止め、思わず彼は呆然と立ち竦む…。

「ははっ、覚悟しろよ。スティーブン・ロジャース…!」


続く

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