田島孝一、今日彼は都内の新宿で風変わりな面接を受けてきた。彼はお兄系ブランドのバッファローボブスの服装を身に装い、ある店へと足を運んだ。
店内は、スタイリッシュで大人の雰囲気が醸し出されていた。様々な香水の匂いが入り混じり、彼の嗅覚を刺激した。
「君が、今日面接希望の田島君だね?」
「はい、そうですけど。」
「私は、今日面接官をする柊。ヨロシク。では、こちらの席に座りたまえ。」とスーツ姿の柊は彼を案内した。とてもセクシーで美男子だ。そのオーラは普通の人間と違う。まるで違う世界の人のようだ。
「ほぅ。君のその黒い靴、僕は大変気に入ったよ。僕はまず、面接をする時は靴から判断するんだ。靴の手入れもできない人間なんてこの仕事での成功は皆無に等しいからね。君には僕の面接を受ける権利を与えよう。」
孝一は何が何だか分からなかった。靴で人を判断って。
「それではまず基本的な事から聞こう。歳は?」
「20です。」
「前職は?」
「とび職です。」
「今、気づいたんだが君は人の目を見て話す事ができるようだね。少なからず多少の度胸はあるようだね。以上、基本的な事は以上だ。これから僕から君にいくつかの質問を出す。是非、真剣に答えて頂きたい。」
孝一は感じた。この柊という男はただ者ではないと。普通の職場の面接官とは訳が違う。少し、彼は柊に対して畏怖の念を感じた。