胸の高鳴りを抑えて、歌い遂げるよ。この歌を、あなたの為に。聴いて、お願い!
私は、願いを心に、大きく息を吸い込んだ。
ピアノ伴奏が流れ始めて、ファンが沸く。
私は、歌い出した。彼への、かの歌を。
「あなたの為、この歌を歌いましょう。あなたはまだ、覚えて居てくれてますね? 私はずっとあなたのこと、待ち続けて居ます。信じれば叶うんだと思っているから。再会のカードを、持っているから、出会えますね。あなたとの約束だもの……」
そうして歌い切ると、ファンからの大拍手が待っていた。
約束、果たせたね。