さすがにエリンもへばってきた。
「いや〜ん!ど〜にかしてよ!ハーンってば〜!」
泣き言を言って元の姿に戻る。
「仕方ない…俺達でやろうぜ。」
僕の肩を叩き、前に出る。
「そうだな…やるしかないか。」
僕らは変身をして立ち向かう。
「エリンは奈々ちゃん連れて死神の様子見てこいよ!」
「…わかった〜。」
(やる気ない返事…。)
『ケルベロスを消せ…。ペガサスを…消せ…。』
周りが段々騒がしくなり、数も増えてきている。
「気持ち悪ぃ〜。俺こうゆうの苦手〜!」
ライアンまで泣き言…。
「そんな事言うなよ!俺だってヤなんだから!」
(俺まで吐き気が…。)
何とかして、この死人達を止めなければならない。
冷や汗出ながら、噛み付いたり放り投げたり…。
必死になっても減るどころか増える一方…。
「おい!これじゃきりがないぞ!一旦逃げようぜ!」
ライアンの力もだいぶ減ってきている…。
「あ〜っ!そうするかぁ〜!」
大声を張り上げ、返事をする。
とそこへ、死神の様子を見に行ったエリン達が帰ってきた。
「ハーン!!変身しちゃダメだって〜っ!!」
怒鳴り声で僕に話しかける。
「えぇ〜っ?なんだってぇ〜??」
「だから〜変身すると妖力が高くなって、死人を引き寄せるんだってぇ〜!死神様が言ってたよ〜。」
僕とライアンは顔を見合わせて、すぐに元の姿になる…。
でも…減らない…。
「エリン!減んないじゃね〜かっ!!」
ライアンは死人にもみくちゃにされながら叫ぶ。
僕の前もみんなの姿が見えない位周りにわんさかといる。
「え〜っ?引き寄せるって言っただけで、減るとは言ってないも〜ん。」
僕もライアンも目を点にする…。
「そんなのありかよ!!変身しないと力出ないし、このままじゃマジで消されるぞ!!」
涙目のライアン…。
(ライアン顔ウケる。)
僕もホントにヤバくなってきた…。
エリン達は奈々ちゃんの妖力で空へと逃げていた。
「あっ!!ずるい!!」
「死神様が〜閻魔様のトコへワープしろって〜!」
思い出したかのように、エリンが叫ぶ。
「それを早く言えっ!!」
僕は一瞬だけ力を高め、みんなを連れてワープをした。