俺の名前は真次。今まで一度も喧嘩で負けたことがない。だか、今まで戦って一度も決着がついていない男がいる。奴の名前は太郎。名前は強さには関係ないがなぜか油断してしまう。そして今日、太郎との決戦が始まろうとしている。
『よく逃げねぇできたな』俺は力強く言った。
『俺が今まで逃げたことがあるか?』太郎は余裕の表情を見せながら言った。
今日の太郎は何かを持っているように見える。まあ、相手がどんな武器を使ってきても関係ない。
『今日こそ決着をつけてやる』
『ああ、白黒はっきりつけようか』太郎は自信ありげに言った。
そして、俺たちの心のゴングが同時になった。
『いくぞぉぉ』
俺は太郎に向かって走り出した。先手必勝。太郎、今日のお前は動きが遅い。俺の…勝ちだ!
『はい、オセロ〜』
太郎が何の変哲もないオセロをつきだしてきた。俺はあまりの驚きに動きが止まってしまった。今までたくさんの武器を見たがこんなのは初めてだ。
『な、何だそれは』俺は分かりきっていることを聞いてしまった。
『何って、オセロだろ。白黒はっきりつけるんだろ』
な、なんじゃそりゃぁぁ
『は!』
ゆ、夢か。またやってしまった…