恋の終わり

姫いちご  2009-09-27投稿
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あの時 私のしていたことは
無意味だったのかな


4月。

男子部の先輩の
言ってくれた言葉が嬉しくて
泣きそうで 優しく響いて…

好きになった。

ずっとずっと好きで
いつも いつも見ていて

会えたら嬉しくて
会えないと落ち込んで

先輩の行動や言葉で
嬉しくなったり
悲しくなったり
たまに嫉妬したり…

大好きだった。

親友の望美にも話したりした。

すると望美は
いつも笑って
『咲なら大丈夫だよ!』
って言ってくれた。


気持ちが抑えられなくて

ある日私は
『好き』と言った。

だけど 先輩はただ笑って
『ありがとね』

それだけだった。

それからは先輩も
思わせぶりな態度で私に
話したりするから
好きでいいんだと思ってた。

好きでいてもいいんだと。


そして真実を知ったのは
少しだけたったある日のこと。


仲良しの友達が
私に話しかけてきた。

『好きな人いるんだよね?
諦めた方がいいと思う…』

突然の言葉に
意味がわからなかった。

無意識に
『どうして?』
と聞いていた。

『だって…咲の好きな人は
咲の親友の望美チャンのお姉ちゃん
と付き合ってるんだよ?!』

え…

一瞬世界が止まった。

望美?お姉ちゃん?先輩?

『だって望美のお姉ちゃんは
学校違っ…』

『望美チャンがいるじゃん!!』


残酷すぎた。

私には残酷すぎて
分からなかった。

分からなすぎて
泣けてきた。

そのまま走って走って…
望美のところに走った。

『咲!?』

『なんで…なんで…』

殴ってやりたかった。
今まで応援してたくせに
笑ってたくせに…
なんで…。

でも、できなかった。

きっと望美は悪くないんだ。

望美は
ただ『ゴメン』と言った。

私はどうしたらいいのか
分からずに

ただ立ち尽くしていた。

秋の風が
冷たく私の胸を刺して行った。



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